CRAFT DRINKS BARREL AGE PROJECT 2019 第一弾!!Japanese Whisky Barrel Aged Oud Bruin

お待たせしました!CRAFT DRINKS BARREL AGE PROJECT 2019、もうすぐリリースとなります。このご案内が出来ることを心の底から嬉しく思います。

2018年は東京のDEVILCRAFTと一緒に作りましたが、今年はCRAFT DRINKSが応援している静岡のkakegawa farm brewingとご一緒させて頂きました。始まりは去年の秋のことです。醸造家の西中氏に会ってバレルを使ったベルジャンスタイルのビールがやりたい!と熱弁したことを思い出します。ベルジャンスタイルのビールは今少々人気が無いのですが、ホップに頼らない、熟成に耐えうる強い味わいのお酒が絶対に木樽に合うと確信していたからです。

昨年同様、とある小さな日本のウイスキー蒸留所から樽を譲り受け、kakegawa farm brewingに届けました。複数の木樽を譲って頂けたのでスタイルの違うものをそれぞれ仕込んでいます。

 

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今回ご案内差し上げるのはoud bruin(オードブラーン)というベルギー発祥の酸味のあるビールです。

ケトルサワリングをした速醸サワーエールであるゴーゼやベルリナーヴァイセが日本国内でも作られていますが、ベルジャンスタイルのオードブラーン、それも国産ウイスキーのバレルで仕上げたものはこれまでに無かったのではないでしょうか。ベルジャンスタイルの国産バレルエイジサワーエールというわけなのです。

長期に渡って木樽で寝かせてしっかりと樽の風味をまとったオードブラーン、是非お試しくださいませ。そして、日本でもこんなことが出来るんだ!とビールファンの皆様に驚いて頂けるのではないかと思っております。

以下、ブルワーの西中氏のコメントもお目通しください。

ベルギーのオードブラウンというサワーエールです。ブラウンエールをウイスキー樽で野生酵母により11ヵ月発酵させました。バーボン、赤ワイン、干しブドウ、黒酢のような香りがあります。柔らかな甘みと鼻に抜けるバーボンの香り、樽由来の渋み、それと刺すような酸味が感じられます。非常に複雑な味であり、また時間とともにどんどん変化する味です。樽を寝かせて変化を楽しむのもおすすめです。

今回こちらのビールを20Lのユニケグに充填致します。木樽で寝かせていると揮発したりもしますし、そもそも木樽の容量もそれほど大きくないので本数は多くないのですが・・・こちらのビールは11月末、12月初旬にかけてお店で順次召し上がって頂けるようになると思います。開栓情報についてはfacebooktwitterにて確認次第随時ご案内差し上げます。

最後に少しだけ。以前語ったことでもあるのですが、私としてとても大事だと考えていることなので改めてご紹介させてください。

何故 CRAFT DRINKS が樽熟成ビールをプロデュースするのかについて少し綴っておきます。世界のクラフトビールシーンでは樽熟成させたビール、BARREL AGED BEER がとても高い評価を得ています。元々入っていたお酒の風味や木材の香りなどがビールに移り、ホップやモルト、発酵では生み出すことの出来ない味わいが付与されて全く違う次元のものになるからです。しかし、その管理は困難を極めます。雑菌汚染のリスクもありますし、樽ごとに味わいも違います。保管環境にも影響を受けますからコントロールするのはとても難しい。

アメリカにはバーボンウイスキーがあります。ヨーロッパではワインもたくさん作られています。これらの国では中古樽の調達は比較的容易で、早くからビールにも応用されてトライアンドエラーを繰り返す中で精度を高めてきた歴史があります。しかし、日本の場合樽製造メーカーは極めて少なく、中古樽もなかなか手に入りません。バレルエイジに興味があって取り組んでみたいと考えているブルワリーは数多くありますが、そもそも樽が入手できずチャレンジすら出来ない状況があるわけです。シーンを眺めていて、それを何とかしたいと CRAFT DRINKS ではずっと考えていました。人間誰しも初めは未経験。やってみなければ分からないことがたくさんあります。たまたま伝手があって CRAFT DRINKS ではウイスキー樽を入手することが出来たので、それを意欲的なブルワーに預け、実際に樽に触れながら知見・経験を積んで頂ければと思っています。

ここはクラフトビール後発国である日本です。時間はかかっても地道にコツコツやっていかねばなりませんが、バレルエイジに関して言うとそのチャンスすらありませんでした。それはおかしい。私は醸造家ではないので、こういう形でブルワーを応援しファンの皆様とバレルエイジビールについて一緒に考えていけたら、そしてその結果シーンに対して貢献ができたら嬉しい。そう心の底から考えています。