タップマルシェとその意図 4

引き続き、新しい動き「タップマルシェ」について考えます。前回までのものを前提に論を進めて参りますので、まだ読んでいらっしゃらない方は以下からどうぞ。

タップマルシェとその意図 1
タップマルシェとその意図 2
タップマルシェとその意図 3

前回、ポイントを以下のように抜き出しました。

  • 小型容器(ペットボトル、容量3L)
    専用ディスペンサーを開発
    2017年4月をめどに、1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の飲食店にて展開
    2017年に1,000店での取り扱いを目指す
    展開ブランドはスプリングバレーブルワリー・グランドキリン・ヤッホーブルーイング・ブルックリンブルワリー

今日は展開ブランドについて。今までの布石を回収しに来たと言っても過言ではないのがここ。ブルックリン以外の上記3つのブランドではすでに相当数の限定品も作ってきました。ブランドコンセプトを前面に出した飲食店も運営していますし、facebookに作って専用アカウントも運用してきました。紙媒体への広告もたくさん行ってきています。認知レベルはそれぞれ相当高いです。店頭販売のPOSデータを吸い上げて分析しているかもしれません、いや、恐らく完璧にしているでしょう。それら客観的な事実を整理して、各ブランドの最適を図ろうと広告・宣伝も行うでしょうし、販売プランも練ってくると思われます。

たとえば、スプリングバレーでは様々なデータを取りながら試験醸造を繰り返し、お店限定品のテスト販売を繰り返してきました。それぞれの商品への反応もデータベース化されていることでしょう。グランドキリン、ヤッホーブルーイング、ブルックリンブルワリーの商品も同様で、それぞれ被らないようにポートフォリオを作ってくるはずです。何種類展開されるのか、シーズナル商品はどう展開されるのかなどは非常に気になります。

専用サーバーというハードウェアに、展開ブランドというソフトウェアを組み合わせて来ます。他社は一切入り込む余地の無い独壇場です。今までオフプレミス展開中心だったものがオンプレミスにも進出するわけで、これは「棚とタップの取り込みと認知向上の相乗効果」を意味します。