5月5日、COMITIA140に新刊「飲んでいないクラフトビールについて堂々と語る方法」を持参して参加致します

特にひねりもなくタイトルの通りなのですが、明日5月5日に開催されるCOMITIA140に参加致します。既刊はもちろん新刊も用意致しました。今回も難産でした・・・

では、その新刊「飲んでいないクラフトビールについて堂々と語る方法」について少々ご紹介を。

タイトルはバイヤールの「読んでいない本について堂々と語る方法」をもじったものです。この本には「読まずに語る方法」が書いてありますが、その本質は物事の認識についてであり、私たちに強く示唆を与えてくれます。非常に素敵な本なので未読の方は是非。

読まずに語れるならばクラフトビールを飲まずに語れるのではないかと考えました。そして、コタツ記事の書き方を考案しました。本文中では架空のビールを想定してビールの説明や記事をでっち上げてみたのですが、ものすごくリアリティがあるのです。自分で言うのもおかしな話ですが、飲んだ気にすらなれるくらい、です。私たちの頭の中にはコードが埋め込まれているのだなぁと思うに至ります。勿論飲まずに語ることを推奨しているわけではありませんのであしからず。

さて、そこで考えてみたいのは「確かさ」と「確からしさ」の違いです。コロナ禍で生活様式が大きく変化し、その影響はクラフトビール にも及んでいます。この間、文化というより文明の、確かさよりも確からしさの創出が進んだように思うのです。だからこそ、疑いようのない身体性を伴ったコミュニティへの所属感、すなわち「乾杯」の意義を再評価したくなります。

乾杯の時に生まれる共通感覚は「接面」というか、「間主観的」な何かなのだと最近思うようになりました。そして、2者間だけでなく、もっと多くの、つまりコミュニティの形成にも関わるものではないかと考えるようになりつつあります。コミュニティ、更に拡大すれば社会の成立に関わる要素が乾杯に見いだせるのではないかと睨んでいるのです。まだまだ勉強不足でこの点については何も申し上げられませんが、こんなことをぼんやりとずっと考えていて、今回試論を一冊の本にまとめました。

数万字のものを短くまとめるのは難しいので目次を以下に載せます。なんとなくで構いませんので、感じ取って頂けたら嬉しいです。

第1章 飲んでいないクラフトビールについて堂々と語る方法 1
1.「読んでいない本について堂々と語る方法」 1
2.飲んだことのないビールも語れる 2
3.要素の抽出と属性タグ化 3
4.タグを翻訳し、その集合を文章化する 5
5.コタツ記事の書き方 7
6.グループを規定する語 9
7.概念と現実の差 11

第2章 コロナ禍とクラフトビール、乾杯の身体性と確かさ 13
1.非対面・非接触型店舗の登場 13
2.AI 14
3.確かさと確からしさ 15
4.作られた確からしさ 16
5.オンライン飲み会と転売屋の示すもの 18
6.クラフトビールにおけるDXの最適解 19

第3章 語られるべきものごと 21
1.型から入ることは悪いことではない 21
2.マイケル・ジャクソン再考 22
3.語られずにいること、たとえばテクネーについて 23

おわりに 25

ついでに既刊もいくつかご紹介。先日東洋経済オンラインでハードセルツァーのことを寄稿しましたが、元ネタはこの本です。

紙幅の都合で網羅出来ませんでしたが、日本でサトウキビの糖を使ったハードセルツァーを作るのは法律やらで色々大変だよねとか詳しく書いてます。ご興味ある方は是非。

また、白夜書房さんの連載でも書いたのですが、詳しい元ネタは「クラフトビールのマーケットシェアは本当に1%か」です。 妥当性のある或る条件下では1%を達成していた時期がありましたが、その条件ですら漏れるものが多数あるという課題も発見。クラフトビールを数えるのは大変だというお話をしています。

COMITIAではその他既刊も色々と持参致します。それぞれ見本誌もご用意致しますので「お05b」にお越しください。皆様にお目にかかるのを楽しみにしております。

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COMITIA140開催概要
日程:2022年5月5日(木/祝)11:00~15:00
場所:東京ビッグサイト東1・2・3ホール 会場公式HP
一般参加者には入場時、もしくは事前にカタログ「ティアズマガジン」(当日会場価格1,500円/書店前売価格1,300円(税込))の購入をお願いします。一般参加者は1人1冊、カタログの購入が必須となります。※3才以下の参加者は入場無料(リストバンド不要)です。ただし、入場から退場まで、保護者の方が常に付き添うことが条件となります。

最後にもう一点。
以前、【お知らせ】有り難いことにご要望を頂いたので急遽BASEでCRAFT DRINKSの本屋さんを作りましたでお伝えしましたが、ご来場頂けない遠方の方からのご希望も頂戴しましたのでBASEでCRAFT DRINKSの本屋を開設致しました。今回のもの、これまでに発表したものも含め在庫の具合を考慮してイベント終了後にアップ致します。追ってこの媒体の他、各種SNSでもご案内差し上げますのでご確認ください。どうぞよろしくお願い致します。