風が吹けば桶屋が儲かるそうなので、やるなら今でしょ
「風が吹けば桶屋が儲かる」と昔から言います。何かが起こると、めぐりめぐって意外なところに影響が及ぶことの例えとして使われる慣用句ですね。お話としてはこういうものだそうです。
風が吹くと土ぼこりがたって目に入り盲人が増える。盲人は三味線で生計を立てようとするから、三味線の胴を張る猫の皮の需要が増える。猫が減るとねずみが増え、ねずみが桶をかじるから桶屋がもうかって喜ぶということ
まぁ、脈絡のないドミノ倒しみたいなもので、原因と結果が大きく離れているから俄には信じがたいけれど、世の中にはそういうこともあるのでしょう。風がやむことは無いので、桶屋を開業したら絶対儲かる。嘘ですけど。
冗談はさておき、タイトルの後半にも書いた「やるなら今でしょ」の話になります。大麻の合法化でビジネスが盛り上がっています。
医療用大麻の合法化とか、カナダでもOKになったとか、一定の基準を満たせば飲料の副原料としても使用可能とかなんとか。・・・あれ、ってことは?はい、そういうことです。もちろんビールも例外ではありません。むちゃくちゃ盛り上がって、ものすごい勢いで進んでいます。たとえば、こんな感じです。
Canadian cannabis beverage group calls for changes to proposed regulations
AB InBev creates $100m cannabis beverage partnership in Canada
Molson Coors: Cannabis beverages could be a $3bn market in Canada
THC craft beer launched in Colorado by former Blue Moon brewmaster
たとえば、2019年10月の解禁を目前に控え、カナダの研究所では着々と商品化が進んでいます。
上記リンク先の記事の通り、大手もこぞって投資をしていて商品開発も活発です。大手が本格参入してきたということは決して小さくない市場がほぼ確実に出来上がるのだろうという証拠でしょう。遠くない将来大きなビジネスになると思われますが、すでにこういう状況ですからその市場は十中八九ブルーオーシャンでもなくなるわけです。なかなか難しいところですが、一攫千金を狙って投資家や投資ファンドによって巨額の投資が続いています。枚挙に暇がないのですが、たとえばこんなまとめニュースもあります。途中に具体的な数字も出てきますが、まぁ、すごい。もはや一大産業ですね。
さてさて。
ちょっと視点を変えてみると、規制緩和による新ビジネスのチャンス到来とも考えられるわけです。大麻はもちろん日本では違法薬物だから不可能ですし、そのあたりアメリカとは事情が違うので同列に比較することは出来ないのですが、日本のクラフトビールにおけるボトルネックを規制緩和によって打破し、大きくシーン全体を活性化することは出来ないでしょうか?隣接する領域での規制緩和であっても大きな影響があるかもしれません。シーンの活性化を皆さん望んでいると思いますが、きっとどこかにボトルネックがあります。ちょっと俯瞰してみたり、似ている業界を研究してみたりして、ヒントを探すのもきっと無駄ではないと思うのです。業界横断的にこういう視点についても大きく議論しても良いのではないかと思う今日この頃です。