予想通りの展開
飲食店の皆様はすでにご存知かもしれませんが、ニュースリリースを一つご紹介。発表自体は1月終わりなので少し前のものになりますが、そろそろのお話なので備忘録的に。
4月5日から「よなよなエール」(ヤッホーブルーイング社)の飲食店向け大樽を、キリンビール社が一部エリアで発売開始だそうです。
キリンビールとヤッホーブルーイングが提携したことは広く知られてると思います。現在キリンビールの滋賀工場でよなよなエールが製造され、缶で流通していました。缶だけでなく、満を持してケグも投入というわけです。以前、こちらの投稿でこのように書きました。
現状ではスーパーやコンビニに缶が出回っているだけで、パブやバーで使われる飲食店用の樽詰めビールはまだほとんど出ていません。つまり家庭用だけ。大手の能力であれば業務用進出は不可能ではないので、今はデータの蓄積や市場の流れのチェックをしているだけなのだと思います。2016年以降は前年からのデータを元にどんどん色々なことを仕掛けてくるでしょう。当然、飲食店向けも加速すると思われます。
予想通り、今回飲食店向け、つまり業務用にも本格進出。ニュースリリースを見ると、こうあります。
2015年のクラフトビール市場は、多様な個性を楽しめるビールとして20代、30代を中心に好評いただき、対前年約7割増※2まで拡大しました。2016年も引き続き、魅力的で個性的なビールに対するお客様の関心が高まることが予想され、対前年約2割増※2まで拡大する見込みです。
ものすごい伸び方ですね。販売エリアは東京都、神奈川県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県に限定されていますが、恐らくまずは大都市に投入して一旦様子見でしょう。行けるとなれば一気に全国展開までいくのではないかと予想します。
この流れで、他の大手3社も何かしら動くと思います。その結果、少しずつビール専門業態ではないお店にも上面発酵ビールが全国的に普及し始めるでしょう。それ自体はとても良いことで、大歓迎です。この流れは確定済みなので、あとは「クラフトビールって美味しいし、楽しいね」と言って頂ける状況をどんどん作っていくことが重要でしょう。その為にやるべきことはまだまだたくさんあります。いろいろな意味で、2016年がクラフトビールの今後を左右する勝負の年になることは間違いなさそうです。
キリンビールのニュースリリースはこちらから。