【C97 12/30 3日目南ネ-11b】 新刊 “文脈とビール” 2019.12.16追記あり

12月30日、夏に続きコミックマーケット97、いわゆる冬コミに参加することになりました。皆様、どうぞよろしくお願い致します。

前回10万字を超え、約100ページでした。正直なところやりすぎましたし、部数が少なかったことなど色々反省しつつ、「文脈とビール」というテーマで新刊を出します。3万字ちょっと、B5で40ページに収めました。知人には全然薄くないと言われましたが、、、まぁ、こんなもんでしょう。試し刷りも終わり、完成原稿の入稿も完了しました。あとは届くのを待つばかりです。

今回全て自分独りでやってみたくて無謀な挑戦をしました。絵心もなく、ものすごくシンプルで飾りっ気も何もないのですが、中身について頑張りすぎたのだと解釈して頂ければ幸いです。

さて、前回書いた「クラフトビールの今とこれからを真面目に考える本 」では理論と言いますか、「人間とビールと社会の関わり」のような視点で捉えた事柄を文章にしたものです。統計と情緒、定義の必要性、法律などをCRAFT DRINKSなりに論じたわけですが、概ね大きな枠組みの話が中心で個別のブルワリーやビールを中心に据えた話はしておりませんでした。

今回の「文脈とビール」は個別のビールと、その中にCRAFT DRINKSが感じ取った美や感動、不安、概念の拡張について綴っています。あくまでもCRAFT DRINKSのフィルターを通して切り取られた感覚や概念なのでこれが一般的なものとは言い難いです。各人の経験や流れ、それこそ文脈によって捉え方や解釈は著しく異なると思います。そのため、この本には正解だとか公理のようなものはありません。あるのは一生懸命本気で飲んできた記録です。

取り上げているビールには極めて希少なものも含まれています。たとえば、博石館のスーパービンテージなどブルワリー自体がもう既に無いのでその液体が日本のどこかに残っているのかすら分かりません。今後飲めるのか、それは運とか縁があるかどうかにかかっています。私はたまたま出会うことができただけの話です。けれども、他のものについては出会えていない。他の誰かも運や縁があって私の知らない何かに出会っています。そういう繰り返しが世界中で続いていて、出会いの記録をより多くの方に気軽に発信してもらえるとシーンはより豊かになるのではないかと思っています。それは巡り巡ってブルワリーへのフィードバックにも繋がるし、コミュニティの促進にもなるのではないかと考えているのです。

2019.12.16追記
若干数ではありますが、「クラフトビールの今とこれからを真面目に考える本 」を再販することとなりました。C97でも頒布致します。お力添え頂いた皆様に心から感謝申し上げます。