【速報】白鶴酒造、アイコンユーロパブを子会社化
日本経済新聞に速報が出ました!白鶴酒造がアイコンユーロパブの子会社化を発表したのです。これには驚きました。
アイコンユーロパブといえば多数の輸入ブランドビールを取り扱う会社で、お馴染みのものも多いはず。取扱ブランドはこちらで御覧ください。パウラーナーやブドバーなど、ご存知のものも多いのではないでしょうか。
そこが清酒メーカー傘下に入ります。記事によると、こうです。
清酒最大手の白鶴酒造(神戸市)は12日、ビール輸入販売会社「アイコン・ユーロパブ」(東京・新宿)を同日付で子会社化したと発表した。白鶴酒造は初めてビール輸入を手掛ける。訪日外国人客の増加で輸入ビール市場が広がると判断。取扱商品を広げて収益の安定を狙う。
先日CRAFT DRINKSではアメリカンクラフトビールの輸入量が一年で22.6%伸びたことをご紹介しました。ビール専門店も増え、様々な国のビールを目にするようになったのは間違いないと思います。しかしながら、3月に発表された「酒のしおり」最新版によると、ビール全体の消費量は下げ止まったものの長期の減少トレンドです。また、輸入量は税関分の表によると減少傾向が続いています。CRAFT DRINKSでは「コモディティの消費が落ちてプレミアムレンジの消費が伸びてはいるものの、コモディティの減少を補うほどのボリュームではないので全体的にはやや減少傾向にある」と考えています。世界中どこも変わらないのですが、薄利多売の時代は終わったのかもしれません。ビールも一杯の満足感が高いプレミアム路線がかなり存在感を示してきています。
白鶴酒造は清酒業界のトップ企業です。清酒の販路が全国にあるだけにこの流れは非常に興味深いものがあります。国産スタンダードビールよりも高値ですが輸入ビールはその多様性や個性的な味わいによって今後ますます注目を浴びると思いますので、この動きはクラフトビールの定着に大きく寄与するのではないかと思います。本格稼働がいつになるか分かりませんが、スーパー、コンビニで輸入ビールがこれから大きく展開されてくるのは間違いないでしょう。店頭の棚組みも随分変わってくるに違いありません。消費者にとって選択肢が増えることは良いことですから、美味しいビールが良い品質で流通してくれることを心から願います。
蛇足ですが、上記の記事では「訪日外国人客の増加で輸入ビール市場が広がる」とあります。この点はちょっと疑問です。個人的には訪日外国人は地元で飲めないものを求めると思うので、国産クラフトビールや地酒の方が嬉しいのではないか?と思っています。