NEW ENGLAND IPAを知るなら、これを読みなさい!

世界的にNEW ENGLAND IPAがとても人気で、日本にも色々と輸入されるようになりました。また、国内醸造所もこのスタイルのビールに多数挑戦しています。「伊勢角屋×culmination nekonihiki」はドラフトで試すことが出来ましたが、フレッシュで抜群に美味しかったです。

昨年のCRAFT DRINKS的Best IPA of the Yearも実はNEW ENGLAND IPAでした。tree houseのJuliusです。また、今年になってこのスタイルに焦点を当てた勉強会にも参加しました。作り方を見ても今までと考え方が変わっていると感じますし、実際にそれを念頭に置いて試飲すると「あぁ、そもそもスタート地点が全然違うんだなぁ」としみじみ思います。

さて、NEW ENGLAND IPAはその濁った見た目が特徴的ではあります。濁ってますが、何か?という記事でも書きましたが、ホップを最大限活かそうとすると結果的に濁ってしまうのであって、決して濁らせたいのではない。ここを勘違いしてはいけないのです。最近ビアパブに行って「あのう、今日一番濁っているのください」などと言った方がいると聞きましたが、全く笑えない笑い話なのです。酵母のコントロールなど技術的ミスによって濁ることもあります。濁っているものを間違って珍重している方は是非一度物は試しということで「技術的ミスで濁ったIPA」を飲んでみて頂きたい。心の底からがっかりすることでしょう。繰り返しますが、濁っていれば良いのではないのです。

CRAFT DRINKSの役割として開設当初にこう示しました。

craft drinksは様々な角度から飲み物について考えていきます。

単に新発売のものをご紹介することはありません。
きっと新規開店したお店や人気パブのレポートをすることもないでしょう。
それは他の誰かの役目です。

美味しく楽しく嗜む為に、少しだけ知っておくと良いこともあると思います。
今目の前にある、このグラスに注がれたものはどこから来て、どこへ行こうとしているのか。
液体の向こう側に透けて見える何かについて想いを馳せていくと、いつものものが違って見えたりするのではないでしょうか。
それはきっと明日に繋がる何かになってくれると思うのです。

心地よいものばかりではないかもしれません。
時には知りたくなかった事実もあるかもしれませんし、信じていたことが嘘だったと判明するかもしれません。
でも、それも大事なこと。

ぼくらは、くちにしたものでできている。ちゃんと知ろう。ちゃんと飲もう。

craft drinksならではの視点で、世界の潮流や流行、位置付けを考察して参ります。

状態がよくフレッシュなNEW ENGLAND IPAは本当に美味しいです。しかし、その濁った見た目がキャッチーなアイコンとして独り歩きしてしまっている感があります。それがいったいどういうものなのか、ちゃんと知って頂きたいと心から思います。NEW ENGLAND IPAについてちゃんとした理解が広まらないと間違った方向に進んでしまうと心配しているのです。

前置きが長くなりましたが、NEW ENGLAND IPAについて現在日本語で一番まとまっていると断言できる極めて精度の高い記事をご紹介致します。CRAFT DRINKS的にもマスト認定。ビアパブにお務めの方やブルワーの方にも是非お目通し頂きたい内容です。とにもかくにも、NEW ENGLAND IPAを知るなら、これを読みなさい!

BrewNote “ニューイングランドIPAとは?”

上記でも触れていますが、NEW ENGLAND IPAは本当に足が早い。美味しい瞬間がとても短くて、極端に言えば一秒ごとに味が落ちる。だからこそ、国内のブルワリーで醸すべきビールなのです。ブルワーの皆さま、よろしくお願い致します。