ドラフトビールを最高の状態で出す10のコツ①温度

Apr 28, 2017

タップマルシェも遂に始まり、クラフトビールという存在が今後ますます多くの人に知られていきます。その時、単にケグを仕入れて提供すれば良いのではなく、「飲み手の感動体験につながる良い状態で提供すること」が重要になってくることでしょう。美味しく提供する為にすべきことについてBAがヒントを10個挙げていますので、一つずつ見ていきたいと思います。

今日は1つ目の「温度」について。上記リンクから原文を引用し、ざっくりとですが訳をつけておきます。

1. Beer Storage and Service Temperature
All beers—canned, bottled and kegged—should be refrigerated to maintain beer freshness, flavor and aroma. Ideally, beer is refrigerated from brewery to glass, including distributor warehouse and retail cooler. A keg delivered to an account on a non-refrigerated truck at 50 degrees Fahrenheit requires a full 24 hours of refrigerated storage to regain recommended pouring temperature of 38 degrees Fahrenheit. Consistent beer dispense requires that beer traveling from keg to glass be the same temperature that the system is balanced to, most commonly 38 degrees Fahrenheit. Hot or warm spots will cause foaming and beer loss and thus loss of profits.
缶でも瓶でも、ケグであっても全てのビールはフレッシュさ、味わい、香りをキープするために冷蔵しておくべきです。理想的には醸造所からグラスまで、問屋の倉庫や酒屋のショーケースでも冷蔵が良い。10℃で冷蔵機能のない常温トラックに積んで運ばれたケグは注ぐのに最適な3.3℃まで戻すのに24時間の冷蔵が必要です。安定したビールの注ぎをするならばシステムのバランスを取れる温度、最も一般的には3.3℃、にしてケグからグラスまで注ぐことが求められます。暑かったりする場所ではビールが泡立ってロスが出てしまい、結果的に損失となります。

以前、さて、そろそろ「流通と品質」の話をしよう②という記事でベストプラクティスガイドというものもご紹介しましたが、そこでも低温管理について触れています。分かりやすいグラフがそちらにあるので是非見て下さい。劣化させない、もしくは劣化を遅らせるという意味ではこれは正しいと思います。上記引用でも指摘しているように、一貫した冷蔵流通が一番良いです。この点は飲食店だけの問題ではなく、醸造所、問屋、酒販店、配送業者も含む流通の問題なのですが、とりあえず飲食店の現場に限っていうとケグごと冷やすのが最善ということになります。空冷式がよろしいです。逆に言えば、瞬冷式のサーバーを使用してケグを常温で放置しておくのは良くないということになります。

クール宅配便で届いたら温度の問題はほぼクリアされているはずですが、お店に届いたケグは車に揺られて届くわけです。とても泡立ちやすい状況です。すぐに使わず、一晩置くほうが良いとビアパブの方から伺いましたが、私も同感です。

華氏で書いてあったので摂氏に直して書きましたが、実際問題保管や抽出の際の温度は3.3℃が良いのかどうかは難しいところです。液温が低すぎると大概香りが立たずのっぺりした印象になりがちです。かといって、温度が高いと上記でも指摘している通り泡立ちやすくなります。クラフトビールには様々なスタイルがあり、お店でいくつもケグを繋いでいるのであればそれぞれ温度も変えたくなりますが、なかなかそうもいきません。どこに落とし込むのが良いのやら・・・と悩んでしまうわけです。私もそう思います。

たとえばです。成功しているビアバーがやっている5つのこと②知識のあるホールスタッフという記事で色々とお店のスタッフについて書きましたが、気の利くスタッフがいるお店はやはりいつ行っても素敵です。低めの設定の空冷式であれば「温度変化と共に香りや味わいが変わってくるのでゆっくりお召し上がり下さい」などと一言添えてくれたりもします。その一言で、「あ、そういうものなのか、危うくグビグビ飲むところだった。ゆっくり香りを楽しみながら飲んでみよう」と思い、事実その勧めに従って良かったという経験が多々あります。

空冷式の場合ケグそれぞれの温度を変えることは難しいので、繋いでいるケグの中で一番低い温度のビアスタイルに合わせて設定し、先程の一言のようにフォローすれば良いのではないでしょうか。恐らく追加のコストがかからず一番効果的ですぐに出来ることの一つであろうと思います。もちろん、ちゃんと試飲してそのビールの最適温度帯をご自身で把握しておくべきのは言うまでもありません。商品説明資料にある温度が正しいとは限りませんし、ご来店頂くお客様のストライクゾーンと違うかもしれませんからね。

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