ベルギービール、世界遺産に認定

2週間ほど前に「ベルギービール、世界遺産に登録申請中」という投稿でご紹介しましたが、遂に認定されました!de standaardの報じたところによると、水曜にベルギービールおよびその文化がユネスコの世界遺産に認定された模様です。

ユネスコのyoutubeアカウントに英語の字幕付きで動画がアップされていますので、是非ご覧ください。ショートバージョンとロングバージョンの2つがあります。説明にはこうあります。

Making and appreciating beer is part of the living heritage of a range of communities throughout Belgium. It plays a role in daily life, as well as festive occasions. Almost 1,500 types of beer are produced in the country including by some Trappist communities. Craft beer has become particularly popular. Beer is also used by communities for cooking, producing products like beer-washed cheese, and paired with food. Transmission occurs in the home, social circles, breweries, universities and public training centres.
ビールを作り、親しむことはベルギー中のコミュニティで今も続く文化的遺産です。お祭りの時だけでなく、日常においても重要な役割を果たしています。トラピスト修道院によるものも含め、約1500ものタイプのビールが国中で作られています。クラフトビールが特に人気になってきています。ビールは料理に使われたり、ビールウォッシュチーズのような製品に使用されたり、食事と合わせて飲まれることも。家庭、地域のグループ、醸造所、大学、そしてトレーニングセンターの間でもやりとりがなされています。

ショートバージョン

ロングバージョン

ビールを愛する者の一人として世界遺産登録をとても嬉しく思います。実際にベルギーのビールは多様性に富み、複雑で本当に美味しいものが多いです。それに魅了されたからこそ、ランビックを飲みにも行ってしまったわけで。日常に溶け込んだ、無くてはならないものとしてのビールがそこにあって、心の底から「あぁ、いいなぁ、こういうの」と思ったのでした。

「クラフトビールを文化に」こんなフレーズをたまに聞きます。日本において何がどうなれば文化になるのだろうか?そんなことをふと思うのです。ビール自体も更に変わっていかねばならないのだろうけれど、もっと変わらなくてはならないのは各人の認識なのではないかと私は思うようになってきました。接頭辞として「クラフト」が付かなくなり、ただ単に「ビール」と表現して通じるようになったら本物だと思う。一周回って、ただ単に「ビール」。何とも曖昧な言い方になってしまうけれど、そんな気がしてならない。