醸造家って儲かるの?

ここ数年クラフトビールにかなり注目が集まっており、書籍やweb情報も相当増えてきました。また、ビール祭りも全国で数多く開催されていますし、各地でブルーパブや醸造所の新規開業もよく耳にします。実際に醸造家になりたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。以前ビール職人になるにはどうしたらいいの?という投稿をしましたが、もう少し突っ込んだ内容で今日は書いてみたいと思います。

非常に興味深いサイトがあります。アメリカのpayscaleというもので、業界別、職業別、会社別に色々な数字を見ることが出来ます。そのサイトからアメリカの醸造家の経済状況を見てみたいと思います。(円換算は1ドル=110円とします。)

Average Salary for Industry: Brewery Median Salary by Job

醸造家の平均所得は$33,660(約373万円)、醸造長で$41,649(約458万円)。他の条件のものも以下に挙げてきますので、是非見てみて下さい。

都市別→Industry: Brewery Median Salary by City
企業別→Industry: Brewery Salary by Employer Name
就業年数別→Industry: Brewery Median Salary by Years Experience

都市別で見ると、マサチューセッツが1位で、次いでポートランド。また、企業別ではやっぱり大手が給与も良いようです。クラフトビールの会社は総じて大手より低めですが、boston beer company、founders、elysian、dogfish headあたりは高いですね。日本円で800万円超え。そこそこの見習い期間は必要なようです。

このサイトの情報がどこまで信用できるかは定かではありませんが、degree(最終学歴)別や職務別の情報など細かく載っています。色々見てみてください。ブルワリーの専門職は何も醸造家だけではないのです。

ちなみに、日本だとこういうデータがありました。日本全体の平均よりも低めのようです。うーん・・・。ビール醸造家の給料年収や初任給を解説!

プロ野球のように一流はバリバリ稼げる業界になると新規参入してくる人材も増えてくるのではないかと想像します。その方が夢があるし、独立する資金も貯められますから。「将来の夢は?」と尋ねられて「ビール職人」と答えてくれる若者が増えて欲しいです。もしそう願うなら、ビール作りは当たればデカイぜ!という形に持って行かないといけませんよね。生業ではなく、産業として持続的発展を望むなら絶対にそうなるはず。いえ、そうあるべき。