“COLLABORATE WITH CRAFT DRINKS” 記念すべき最初のビールのこと

前回、”COLLABORATE WITH CRAFT DRINKS”を始めるに当たっての想いを綴りました。今回はそれを具体化する為にお力添え頂いた方々のことをご紹介したいと思います。

CRAFT DRINKSは永くご指導頂いている麦酒倶楽部ポパイの青木様とその醸造所であるstrange brewingの醸造家・佐藤様にご相談差し上げました。思いの丈を包み隠さずお伝えし、シーンに問いかけるビールが今こそ必要だとお話したことを鮮明に憶えています。。その結果、お二人は快く引き受けて下さいました。この場を借りて改めてお礼申し上げます。

単に「作ってみました」ではなく、「文脈による必然性のある」ビールが作りたかったのです。今必要にもかかわらずちゃんと認知されていない、評価されていないであろうとCRAFT DRINKSが思うお酒がたくさんあります。再定義と言いますか、改めて位置付けを考えたいものがたくさんあるのです。お酒単体というよりも、それは人とお酒の関係や在り方についてと表現した方が正確かもしれません。液体の向こう側にそんな想いを感じて頂けたら何より嬉しいです

アメリカから輸入されるクラフトビールは本当に美味しくて素晴らしいのですが、アメリカ建国前からビールを醸し愉しんできた欧州の古典的スタイルのビールが今蔑ろにされてはいないだろうか?というのが出発点です。ホップフレーバー全開のアメリカンスタイルビール全盛の昨今ですが、その前提として緩くモルティで穏やかなヨーロッパ的ビールもクラフトビールの多様性を表現する上で絶対に必要であろうと考えたのです。そして、その長く続く文脈を感じた上でモダンなビールを飲むと改めてその立ち位置がはっきりとし深い体験となってくれるはずだと思ったのでした。

ビールという存在はお酒という嗜好品であるだけでなく、人と人とを繋ぐ役割があります。自分がいて、他の誰かがいて、ビールがあって、語らいが生まれる。性別や年齢や立場などは関係なく、語らいと幸福を生み出す何かなのだと経験上思います。その意味で言うと、元来の意味としての”session”についてもう一度考え直してみても良いのではないでしょうか?

そんな想いからパブで語らいながら気軽に毎日でも飲んで頂ける強くないお酒を作ろうと考え、私たちはダークマイルドを作ることにしました。