リンゴの醸造酒 CAMRAの場合②

前回、リンゴの醸造酒 CAMRAの場合①と題してCAMRAの考えるサイダー・ペリーの定義について見ていきました。今回は続く部分にある作り方などを見ていきましょう。

How To Make Real Cider リアルサイダーの作り方
The apples are washed and checked for rot or mould. Apple which are rotting should be discarded.
リンゴは洗って、腐っていないかなど確認します。
The apples are crushed in a machine called a scratter which chops them up into small pieces. They are now called pulp.
リンゴは機械で粉砕します。粉砕したものをパルプと呼びます。
The pulp is placed in layers on a press and then the juice is extracted.
パルプはプレス機に何段にも積んで押し、搾汁します。
If a traditional screw or hydraulic press is used the pulp is wrapped in fine mesh cloths, like parcels, and about eight of these are used to make one pressing – called a cheese.
伝統的なネジ式、油圧式プレス機を使用する場合、パルプは目の細かいメッシュ生地で包まれます。約8段積みで一回のプレスとなり、チーズと呼ばれます。
The natural yeasts in the apples start the fermentation and several months later you have cider.
リンゴについている酵母によって自然と発酵が始まり数カ月後にサイダーとなります。

発酵の際、酵母はピッチしないのですね。皮ごと搾汁しているので初めから酵母が含まれている状態だと思えば良いのでしょうか。

言葉だけだと分かりにくいので、動画もぜひ見てみてください。youtubeで見つけました。

これを見ていて、何だか日本酒の絞りに似ているなぁと思いました。リンゴ粕が日本酒の板粕に見えたのです。

また、続く部分に「リンゴは通常幾つかの品種を混ぜて使用するが、近年単一品種で行うこともあり、それが面白い結果となることもある」とあります。酒米を色々使わず、雄町や強力、美山錦だけを使った日本酒も最近よく見ますね。原料に違いはあるにせよ、醸造には共通点があるのかもしれません。

イギリスの西側でサイダーはよく作られているそうで、地図にあるサマセットあたりではパルプを目の細かいメッシュ生地ではなく、麦わらを使用する昔ながらの方法を踏襲している方もいるそうです。

麦わらを使った搾汁の風景。搾汁の効率は悪いような気がしますが、回収できるジュースに違いが生まれるのかも・・・と想像します。麦わらによる何かしらの影響もあるのかしら?

いやぁ、面白い。本当に興味は尽きませんね。他のサイダーについても調べてみようと思います。続く。