“craft beer”の隣接領域のこと RTSについて
以前の投稿で「RTD」についてご紹介しました。RTDはそのまま飲める、レディメイドのミックスドリンクです。
似たものに「RTS」(アールティーエスと読みます)というものもあります。本日はRTSのことをご紹介いたします。
RTSは「Ready To Serve」の略で直訳すれば「すぐに注げるもの」となりますが、「注いだ後に割るだけのもの」という意味で使います。「氷を入れるだけ、ソーダなどで割るだけで良いカクテルの元」のことで、例えばチューハイの原液はこれに当たります。(居酒屋さんでは「コンク」と呼ばれているアレです。)Premix(プレミックス)などと言われることもありますね。割ることを前提としているので、度数はRTDより高いものもあります。
RTD同様、ベースのお酒やその他原料は選び放題で、非常にたくさんの種類があります。世界的にも流行しているモヒートやカイピリーニャのRTSを見たことがある方も多いのではないでしょうか。RTSの良いところは家庭用、業務用の両方に対応でき、導入が簡単なこと。また、氷やソーダなどを用意するだけで一杯の量を好きに調節できるのも利点でしょう。非常にお手軽です。
実は私たちは知らず知らずにRTSを結構飲んでいます。例えば、ファミリーレストランにあるドリンクバーのディスペンサーもRTSを使用したものだとご存知でしょうか?あれはシロップをソーダなどで希釈してサーブしているのです。
原液の方が体積が少なくて済みますから配達も楽です。また、飲用直前に炭酸ガスを含ませた方がガス圧が高く保てるのも利点でしょう。「手軽に大量に」を実現するにはRTSはとても重要な位置を占めています。
「ガス無しの液体に後からガスを含ませる」実はビールでも後からガスを含ませていることがあります。「ナチュラルカーボネーション」ではなく、「強制カーボネーション」のことです。こちらに関してはまた別途書きたいと思います。