世界の流れと日本の事情、DraughtmasterやBladeを例に

Nov 20, 2019

ワンウェイケグ対応は時代の流れで、世界中で様々な容器が生まれています。私どもCRAFT DRINKSでは現在下記2つを取り扱っています。

Keykeg(キーケグ)
キーケグ

Unikeg(ユニケグ)
ユニケグ

この他にもPetainer(ペテイナー)やDolium(ドリウム)なども出回っていて、ローカルなものは他にも色々とあります。

そう言えば、もうPubkeg(パブケグ)は全然聞かなくなりました。外装を再利用するのはとても良いお話なのですが、やはり物流コストを考えると回収作業のないものの方が受け入れられたということでしょう。

さて、以前ワンウェイケグ時代、本格到来?AB Inbev、日本でPureDraughtを展開予定という文章でインベヴのPuredraught(ピュアドラフト)についてご紹介しました。日本で展開することも発表されており、CRAFT DRINKSとしてはそろそろではないかと睨んでおります。

世界最大手のインベヴが完全に回収の要らないワンウェイケグを主力商品で手掛け始めるのですから、その他の大手も黙っているはずがありません。日本では話題になりませんが、Carlsberg(カールスバーグ)はDraughtmaster(ドラフトマスター)というキーケグに似た構造のケグとサービングシステムを開発しています。容量は1本20L。

Draughtmaster

対応ブランド一覧を見ると、種類も豊富です。昔欧州の一部で5Lケグを試験運用していたのですが、本格的な展開となった時に取りやめて今は大きな容器のみに対応しています。CRAFT DRINKSが調査している範囲だとまだ日本展開は無さそうです。

続いて、Heineken(ハイネケン)。こちらはBlade(ブレード)という独自規格のケグ、およびサービングシステムをすでに開発しており、マーケットにも投入しています。

上記は日本で撮影した写真で、つい先日から少しずつ導入されています。丸っこくて、どことなくスター・ウォーズのR2D2に似ていますね。ケグの構造はやはりキーケグのようなもので、空気圧で絞り出します。容量は8L。参考までにyoutubeのPR動画を貼っておきます。

世界の大手は完全に独自規格のワンウェイケグとサービングシステムをセットにして開発しており、本腰を入れて普及させるつもりなのだと思います。そして、そのターゲットが欧州や北米だけでなくここ日本も当然含まれ、我が国においては仮想敵として想定しているものがあるのだと思われます。さてさて、これからどうなっていくのでしょうか。

それとは別に考えておきたいことがあります。近年リサイクルが叫ばれており、国民の意識も大分高まってきていると思われます。環境に優しいビールの流通という視点で見ると、ワンウェイケグでは二酸化炭素排出量等々は少ないものの処分しなくてはならない容器が発生します。これはトレードオフの関係にあり、どちらかを克服しなくてはなりません。全国の自治体ごとにレギュレーションが異なるため100%リサイクルにはなっていないように思われます。産業廃棄物業者も同様です。全国的な統一ルールが今のところ定まっていないのでリサイクル処理については個別の判断となっています。リサイクル先進国の欧州と比べるのは良くないのかもしれませんが、世界の変化するスピードに行政の対応がまだ追いついていないのかもしれません。高騰する配送費を負担してでも洗浄して繰り返し使えるステンレスケグを使うべきか、処分方法を確立してワンウェイケグに切り替えるべきか。世界の情勢も考慮しつつ、遠くない将来私たちは結論を出さねばならないでしょう。

それはさておき、業務用のケグのサイズがどんどん小さくなってきています。欧州に行った時、30Lサイズが当たり前と言われて驚きました。よくよく考えてみれば、ビールを飲むことが日常であり、当たり前なのだから消費も多い。営業時間中に何度も換える手間を考えれば大きい方がメリットがありますね。その点、上記でご紹介したpuredraughtでは6Lと12Lで、Draughtmasterは20L、Bladeは8L。ちなみに、Tap marcheは3Lです。「少量多品種の世界」にどんどん近づいているように見えます。

もしこれがもっと進むとどうなるのでしょうか?1Lケグも登場するでしょうか?CRAFT DRINKSが思うに、そこまで来たらリサイクルの仕組みも完璧な瓶や缶で良いじゃないか、と。サービングシステムは物理的に大きなもので導入も大変だけれども、瓶なら冷蔵庫だけあれば十分です。ケグの比ではないくらい種類もたくさん置けます。よくよく考えてみればすでに少量多品種の世界は実現しているわけで、ケグから出てくる液体と瓶や缶に詰められた液体、どちらがどういう点でより優れているのかを一度考えてみるのも悪くないと思います。ケグだから必ず良いとは限りませんし、瓶や缶がダメとも限らない。ケグの良さって何だろう?瓶、缶の優れているところはどこだろう?と飲み手も考える必要が出てくるのではないでしょうか。それを踏まえた上で、これからのビアバー、ビアパブは瓶、缶を積極的に取り込んでいくべきだとCRAFT DRINKSは考えます。

Related Post



RELATED POSTS