【C96 3日目 西え-45b】クラフトビールの今とこれからを真面目に考える本 2019.08.08追記あり

Aug 6, 2019

先日ご案内差し上げた通り、8月11日、コミックマーケット96に参加することになりました。今まで書いてきたことや未発表のもの、大学院で講義した時のものなどをまとめたのですが、気がついたら10万字を超えるボリュームになってしまいました。B5サイズで100ページほど。フルスイングしたのだから仕方ないのですが、全然薄くもないしガチガチの内容なのでこれ良かったのか・・・?と今更ながら不安になってしました。

非常に有り難いことに、内容についてまだ一切お知らせしていないにもかからわずブルワーやビアパブの方たちから欲しいと言って頂いております。身に余る光栄なのですが、ご期待に添えるものになっているのか心配でなりません。

そこで本日は本編を一部ご紹介します。全部で4章に分かれており、クラフトビールを切り口に日本とアメリカを色々な側面から比較したものになっております。

第一章 クラフトビールの定義
第二章 American Craft Beer Cultureの景色
第三章 日本のクラフトビールシーンの課題
第四章 クラフトビールはクロスオーバーだ

「日本にはアメリカの定義が合わないし、日本におけるクラフトビールの定義は今のところ無い」などとよく言われます。実際のところほぼそれは間違いないと考えて良いのですが、そこで立ち止まっていてはいけないとCRAFT DRINKSでは考えています。シーンの発展を考えた場合やはりもう一歩踏み込んでみなくてはならないと思い、今回筆を執りました。結論から言うと「日本でもクラフトビールを定義するべき」ということなのですが、その諸条件やら定義するところとしないところをどう分けるかなど今回つらつらと綴っております。

たとえば第一章はこんな感じです。

第一章 クラフトビールの定義

【1】 CRAFTとクラフト
1 巷に溢れる「クラフト」の曖昧さと胡散臭さ
2 CRAFTに関する2つの裁判
3 クラフトビールの定義は必要なのか?
4 Craft Brewerを定義したから可能になったこと
5 クラフトとつけたくなるのは何故か?
6 同じ言葉なのに違う意味
7 現象の基本システム
<まとめ>

【2】 日本のクラフトビール
1 定義がないことによる弊害
2 JBAによる「地ビール(クラフトビール)」の定義
3 日本に合わせた妥当な定義の条件
4 年間生産量3000kL
5 「クラフト」という言葉が妥当なのか?
6 日本におけるコアを改めて考えるべき
<まとめ>

せっかくなので本文も少し載せておきましょう。冒頭の1-1-1 ”巷に溢れる「クラフト」の曖昧さと胡散臭さ”を引用します。

【1】 CRAFTとクラフト
1 巷に溢れる「クラフト」の曖昧さと胡散臭さ
最近「クラフトなんちゃら」というものや商品が増えたと思いませんか?ビールに留まらず、コーヒーなど他の飲料にも使われるようになっています。また、手芸をはじめとする他のジャンルでも広く「クラフト」という言葉は使われていて、その語のあらわすものは現在かなり広いものになっていると思います。
では、実際「クラフト」とは何なのでしょうか?一言で説明するのは難しいので色々な見方で考えてみましょう。たとえば、「クラフト」の側面を示すためにこんな表現も出来ると思うのです。

Not Big = 大手ではなく、中小独立系?
Not Industrial = 工場のライン製造ではなくて、こだわった手作り?
Not Commodity = 代替可能な普及品ではなくて、希少性の高いもの?
Not Nationwide = 津々浦々どこにでもあるわけではなく、地元密着系?
Not Old = 保守的な老舗ではなくて、挑戦的なスタートアップ?

とりあえず上記5点を挙げてみましたが、いかがでしょうか?これらは実に曖昧で、白黒はっきりつけることが難しいものばかりです。大手飲料メーカーが製造・販売しているクラフトコーヒーはその良い例で、他にも探せばたくさんの反証があるでしょう。「自称クラフトなんちゃら」というものはなんだかとてもあやふやなもののようです。

定義があったらこうだよね、無かったらこうだよね、ここはそもそも定義出来ないんじゃないだろうか、というお話を実例などを引きながら主に日米比較をしています。また、ここを定義するならこういう条件になるんじゃないか?という日本のクラフトビールシーンの発展に関する私なりの提言も加えました。もちろん私の考えが唯一無二の正解ではありませんが、「日本にはアメリカの定義は合わないし、定義は今のところ無い」という思考停止状態から脱し、中小規模ブルワリーの動態を可視化することで産業の近代化を図るべきではないかと考えています。この本はそういう試みの第一歩です。

冒頭でも触れましたが、内容についてまだ一切お知らせしていないにもかからわず何人かのブルワーやビアパブの方、ビールファンの皆様から欲しいとお声がけ頂いております。「こんな駄文書き散らしたもので本当に良いのだろうか・・・」と思いつつも、書き手としてこんなに嬉しいことはありません。皆様、ありがとうございます。とはいえ、初めての参加なのでコミックマーケットでどれだけ頒布されるのか全く予想が付きません。それなりの部数を印刷しますが、基本的には会場での直接頒布が中心であることに変わりはありません。初参加で知名度もありませんし売り切れることは無いとは思うのですが、お声掛け頂いた会場に来られない方のためにコミックマーケット閉会後に何らかの形でお届け出来るようにしたいと考えております。この件につきましてはまた後日改めてご案内申し上げます。

最後になりましたが、お力添え下さった皆様にこの場を借りて深くお礼申し上げます。

 

2019.08.08追記
I師匠にかわいい表紙絵を描いて頂きました!😁😁😁

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