【飲食店向け】キーケグでのガス圧の合わせ方について

Jul 9, 2018

先日、とある飲食店の方からこんな言葉を聞きました。

キーケグのビールは泡ばかりになるから嫌だなぁ

こんなことを思ったことはありませんか?また、実際に泡ばかりになって困ってしまったことはありませんか?以前、キーケグは逆さまにする必要があるのか?という文章を書いたことがありますが、そこでequilibrium pressure(平衡ガス圧)という考え方に触れました。これはとても重要な概念で、クラフトビールやドラフトシードルを取り扱う飲食店の方は必ず押さえておいて頂きたいことです。平衡ガス圧を押さえた上でちゃんとセッティングすれば問題なく使えるので、これを機に是非ちょっとだけお勉強してみてください。

まず前提として、このページを見て下さい。さすがはNHK教育テレビ、分かりやすい説明です。リンク先の動画で説明されているように、二酸化炭素は低い温度の方がたくさん溶け、温度が上がると二酸化炭素が抜けてきます。超重要!ここ、試験に出ますよ!!(笑)

キーケグに充填されたビールやシードルを上手に注ぐため、適切なガス圧にセッティングするにはポイントは以下の2つの数値が必要です。

①液体のガスボリューム
②液体の温度

まず液体自体にどれぐらいの量の二酸化炭素が溶け込んでいるかを作り手に問い合わせ、その液体のガスボリュームを確認して下さい。たとえば、よくあるアメリカンペールエールだと2.3 CO2 Volもしくは4.6 g/lくらいです。こちらを例に話を進めます。

次に液体の温度です。空冷式サーバーを使用していれば庫内温度と同じになっているはずですよね。その温度を確認して下さい。お店で常温で使用しているのであればその実内温度をチェックしましょう。

液体に溶け込んでいる二酸化炭素は液体の温度によって溶け込んでいられる量が変わりますから、たとえば温度が高いとガスがどんどん抜けてきます。キーケグの中で泡立ってしまう状態になるということです。それを防ぐために外から圧力をかけて液体に二酸化炭素を閉じ込めて置く必要があります。それが平衡ガス圧です。web上に平衡ガス圧 のチャート表などがあるので一度ぜひ調べてみてください。

理屈としては上記のとおりですが、キーケグではそれを簡単に計算できる計算尺が用意されています。写真のものです。

たとえば、空冷サーバーを使用していて庫内温度が6℃であった場合、ガスボリューム2.3 CO2 Volもしくは4.6 g/lの液体は0.65barで平衡すると分かります。また、常温の20℃であった場合は1.7barで平衡するというわけです。

ちなみに、キーケグは3.5 CO2 Volもしくは7.1 g/lまで内圧がかかっても大丈夫です。しかしながら、日本で通常流通している減圧弁は最大3.5barまでとなっていますから、最大ガスボリュームの液体は高い温度に置いた場合平衡ガス圧が3.5barを超えることもあります。(下記の写真で見ると、24℃で超えてしまいます。)これでは二酸化炭素を押さえきることが出来ず泡立ってしまいます。その時は3.5barまでで平衡する状態までキーケグを冷やすしか方法はありません。メーカーの方はケグ内二次発酵させる場合この数値を超えないよう出荷前に必ずガスボリューム計測をしてください。飲食店の皆様は温度とガスボリュームの関係を押さえ、平衡ガス圧で上手に注いで提供して頂ければと思います。

参考までにこちらの動画もご覧になって下さい。

 

 

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