世界最大手の最近の動向について①新たな買収

地方出張などが続いており少し間が空いてしまいましたが、お許し下さい。

クラフトビールシーンは目まぐるしく変わりつつあります。中小のクラフトブルワリーの動向もとても興味深いのですが、大手の動きにも注目してみましょう。再三ご紹介しているように世界的な大手は芽の出そうなクラフトブルワリーをどんどん買収していて、その動きはまだまだ止まりません。今までに書いてきた買収関連の話題はこちらからどうぞ。

先月、CRAFT DRINKSが数年前からかなり注目していたアメリカの醸造所”wicked weed”が先日アンハイザー・ブッシュ・インベブに買収されました。正確に言うと、以前紹介したThe High Endという部門によるものです。IPAもサワーエールも本当に美味しいものを作っていて既に高い評価を得ていた醸造所なだけに、CRAFT DRINKSとしては非常に驚きました。

買収の話題が上がった時にwicked weed brewingが公式facebookアカウントに発表した声明を貼っておきますのでお目通しください。買収の時は毎度のことですが、「前向きな戦略的パートナーシップを結びました」となっています。


企業として短期間で大きくしていくには大手との協力は最善手かもしれません。とはいえ、ファンの方々は素直に納得できず、同業の醸造所もかなりの落胆をしています。サワービール祭りがキャンセルになったり、参加予定の醸造所50社が出店を取りやめたりと随分と波紋を広げています。

wicked weedは残念ながら買収されてしまいましたが、インベヴはこれでおしまいにはしないでしょう。他にもどんどんと広げてくると思います。何がどうなるかはまだ分かりませんが、必ず動きがあります。

次回は他の側面からアプローチしてみます。続く。