インベブとSAB、株主が買収承認 。そしてその次。

インベブとSAB、株主が買収承認、だそうです。日経新聞がこう報じています。

ビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ベルギー)と2位の英SABミラーは28日、それぞれ臨時株主総会を開き、インベブによるSABの買収について株主の承認を得た。買収手続きは10月10日に終了する予定で、世界シェアは3割に迫る見通しだ。

以前よりこの話はずっとCRAFT DRINKSでも書いてきましたが、遂に現実となりました。あと二週間ほどで手続きは終了し、超巨大ビール会社が誕生します。

さて、買収後何が起こるのでしょうか?色々なことが考えられますが、示唆的な記事があったのでご紹介します。

クラフトビールでシェア50%目指すABインベブの世界戦略

数々の買収によって成長を遂げてきたABインベブは「まるで投資会社のよう」(大手ビールメーカー幹部)と表現されることが多い。そして彼らは今、次なる投資対象にある日本企業を定めている。アサヒビールでもキリンビールでもない。「常陸野ネストビール」で知られるクラフトビールメーカーの木内酒造だ(第7回参照)。

最近、茨城県にある木内酒造に、毎月のように米国ニューヨークからABインベブのクラフトビール担当副社長が訪れているという。

「ABインベブは日本で有力なクラフトビールメーカーを買収しようとしている」(クラフトビールメーカー関係者)。その標的になったのが、世界50ヵ国でビールを販売し、日系クラフトビールメーカーとして最大の知名度を誇る木内酒造だったのだ。

木内さんは買収を否定していると後ろに書いてあるのでご安心を。それはともかく、すでにインベヴの日本法人があり、こういう買収の話もまんざら嘘ではないように思います。スタンダードビールが大手に集約され、儲けどころは更に高単価なクラフトビールに若干シフトしつつあるはずだからです。当然、芽が出そうであれば日本のブルワリーも視野にあるでしょう。

これまで通り、もしくはこれまで以上にぐいぐい来ますよ、きっと。当然ハイネケンなどの他の大手も黙っていませんから。日本もグローバルクラフト(苦笑)という流れには逆らえないし、その流れの中で何をしていくかを考えねばならないと思います。「本来、クラフトって何だっけ?」ここから始めてみても良いのではないでしょうか。