ABGの出稽古プログラム

Dec 21, 2015

最近アメリカの友人からメールが来て、嬉しくなりました。そのメールには「元気?ボクはABGに入ったよ!CBAもやるんだ」とありました。いやぁ、嬉しいですね。アメリカはこういう仕組みが出来上がっていて、先を行っているなぁといつも思わされます。

ABGとかCBAとか、謎の用語が多くてよく分からないですよね、すみません。嬉しくて取り乱してしまいました・・・一つずつ解説していきます。まずは「ABG」について。

ABGとはAmerican Brewers Guild(アメリカンブルワーズギルド)の略で、1997年に設立した醸造家養成の為の教育機関です。Brewers Associationと違って、酒税関連の政治的な活動や輸出関連事業などはしていません。醸造に関する理論や化学などの講座を開講していて、醸造家を育てる場所として機能しています。公式HPに詳しい内容などがありますので、こちらをご覧ください。

さて、HPの”about us“の項にとても良いことが書いてあります。一人の日本人ビールファンとして感心するとともに、世界の最前線はこんなにガツガツ頑張っているのか・・・とビックリしました。少し長いですが、引用してみます。

If you are new to the Guild, let me extend a welcome to the nation’s premier brewing school for the craft brewing industry. Over the years we have earned a strong reputation for providing the brewing industry with the kind of brewer it needs.

We developed the CraftBrewers Apprenticeship Program (CBA) to address the need for new brewers to have some practical experience and training on graduation. We then developed the Distance Education version of the CBA to aid students of brewing science in obtaining that all-important qualification while working at their breweries or other jobs.

As technology allows we will continue to develop the Distance Education CBA so that it will continue to be at the forefront of brewing education. Each year two correspondence courses, the Intensive Brewing Science and Engineering and the CraftBrewers Apprenticeship Program courses will be offered twice each, in January and June.

In response to demand from the industry we have developed the Brewery In Planning to train those embarking on the project of opening their own brewing company. It rest on the skeleton of the IBS&E with content tailored toward ownership.

Owning our own facility, with its production brewery, allows us to offer new continuing education classes, classes in Quality, Brewing basics, home brewing classes and general beer interest classes are all on the schedule

ここで「CBA」という言葉が登場します。Craft Brew AllianceではなくてCraftBrewers Apprenticeshipの略ですが、これは簡単に言うと「ABGが斡旋する、醸造家になる為の出稽古」のことです。実際に稼働している醸造所を紹介してもらい、そこで現場の仕事を働きながら勉強するというプログラムが用意されています。具体的には各州にある提携醸造所で5週間の研修を受けます。

以前に書いた通り、ビール醸造自体は自宅でも出来ます。趣味でのビール作りにおいて腕を上げることも大事ですが、商業醸造はサイズもオペレーションも全く違います。ビール醸造の理屈を理解した上で実際の現場仕事を勉強できる環境があるわけです。何事もやらないと分かりませんから、まずは触れる機会を持つ。これはとても大事です。いやぁ、素晴らしい。

現在空前のクラフトビールブームでアメリカでは毎日新しく醸造所が開業しています。原料や設備があっても人材がいなければ稼働出来ません。こういう仕組みが出来上がっているのは産業として持続的に発展していく上で大事なことだと思います。

ちなみに、年に2回行われるこのプログラムは大変人気です。メールをくれた友人によると2016年はすでにいっぱいなのだそうです。

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