さて、そろそろ「流通と品質」の話をしよう④ コンセント

May 24, 2016

さて、そろそろ「流通と品質」の話をしよう③ 輸入時のコンテナでリーファーコンテナを使うことの大事さを書きました。ちゃんと温度管理してあげないとビールに死刑宣告をするようなものなのです。最高の作り手が醸してくれた素晴らしい作品を殺してしまってはいけません。

さて、前回の投稿でこう書きました。

陸上作業や港での積み込み作業やらでコンテナヤードに置かれた間に50℃を越すタイミングがあるわけです。すなわち、即死。昔under deck、つまり船の下部で水面以下なら大丈夫だという謎の神話もありましたが、輸送に関して言えば海上の話だけではないのです。

忘れがちですが、重要なポイントの一つがコンテナヤードです。写真のような、港のだだっ広いコンテナ置き場で、船から降ろされたコンテナがどーんとたくさん置かれます。屋根も何もありません。日陰もないし、雨ざらし。

containeryard

ドライコンテナの場合は温度管理されていないので、直射日光がビシバシ当たり内部は死ぬほど暑くなります。50℃を越してしまうこともあり、その結果ビールは死んでしまうわけです。リーファーコンテナは温度管理されているから大丈夫、のはずですが・・・気を抜いてはいけません。ちょっとした落とし穴があります。

リーファーコンテナは電気で温度を管理しています。大きくて太いコンセントがありまして、それをコンセントに繋いでおかないといけません。コンテナヤードには電源供給装置というものがあり、それにちゃんと繋がっているか確認しないと危ないのです。うっかり確認し忘れると何日も電源が抜けたままほおって置かれることもあり得るわけです。何かのミスで外されてしまったら、アウト。一度落ちてしまった品質は二度と復活しませんから、気をつけるべき点です。

コンセントの確認は師匠に何度も繰り返し言われました。私が師匠にこのことを初めて教わった時、はっとしたのです。リーファーコンテナであっても信用しきってはいけないのだ、品質劣化は人間の怠慢で起こるものなのだと思った次第です。目には見えないけれど、こういう努力が品質保持に繋がるし、誠意の現れなのだとも思います。

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