有益な恥のかきかたと英語のこと

ビアパブで飲んでいると外国人の方と話す機会も多いです。”hey, what are you drinking now? I cannot understand Japanese menu. so what is your recommendation from today’s taps?”とか。もちろんアメリカ、イギリスの方ばかりでもないけれど、日本で働いている外国人の方であれば英語は通じるので特に不便を感じたことは無い。旅行で来ている人でも大体は英語が話せるし、飲み屋でたまたま隣になった方と異文化交流というのもまた楽しいものです。

彼らは褒めるのが日本人以上に上手なので真に受けてはいけないとは思うけれど、「君の発音は随分とアメリカンだね。英語随分上手だけれど、どこで習ったの?」なんて言ってもらうこともありました。それは小学六年生の時に同級生のお母さんが始めた英会話教室に通い始めたのがきっかけ。そのお母さんはアメリカを拠点にしていた元国際線スチュワーデスの人でした。僕のアメリカン発音は彼女のせいなのです。

今にして思えば、随分とスパルタ英会話教室だったなぁ(笑)翌週までにノート一冊真っ黒になるまで単語書かされたりもしたし、日本語は一切禁止の授業でした。とはいえ、そのお蔭で英語で困ったことはあまりない。へたくそで拙いし、きれいにぺらぺら話せるわけでもないけれど、気合で何とかなっている。今の仕事でも本当に役立っていて、先生、そして親に感謝しないとなぁと改めて思います。

中学一年生の夏休み、物凄いことをさせられたのを思い出す。「発音と発音記号をマスターしてもらいます」いきなり、これです。中学一年だから、”this is a pen”とか学校でやっている頃の話です。むちゃくちゃだなぁ、と当時は思いました。でも、子供の僕たちに何故それを今やるべきか、ちゃんと話してくれたのです。

「アルファベットが判れば、辞書が引けます。発音記号が判れば、辞書の単語が言えます。上手な発音が出来れば、通じます。だから、これさえ出来れば外国で何とか生きていけるのよ。単語の羅列でも大丈夫。あとは、一生懸命恥をかきながら憶えましょうね」

確かこんな感じ。衝撃的でした。そうなのです、本当に。

所詮、言葉なんてツールでしかなくて、流暢にペラペラ話すことが本質ではない。単語の羅列でも構わないし、最終的に通じれば良いのだ。大人になると失敗して恥をかくことを先に想像して萎縮してしまう。とっても良くない。

先生曰く、「英語の上達はかいた恥の量に比例する」。要は間違ってもいいからアウトプットをたくさんしないさいってことですね。チャレンジすればいつかは成功するわけで、やらなきゃいつまで経っても出来ません。素振りしなくちゃホームランは打てないのだ。いっぱい恥かいてきたし、これからもいっぱいかくのだろうけれど、無駄な恥をかかないようにしよう。有益な恥のかき方を教わって、幸せだ。

インターネットの翻訳機能も精度が上がり、フランス語やドイツ語でも随分日本語で読めるようになりました。ただ、言葉は感覚と密接につながっていて、そのまま正確に日本語にはならないことの方が多い。外国語で直接情報に触れることができると飛躍的に理解が深まります。たとえばクラフトビールを通じて英語に触れるのも楽しいのではないかと思うのです。きっといっぱい恥をかきながらになるけれど、もっともっと面白い世界が待っていますよ。CRAFTDRINKSが保証します。