軽井沢ブルワリー、アサヒビールと業務提携開始

2016年1月22日、軽井沢ブルワリーがアサヒビールと業務提携を行うとの報道がありました。当該の醸造所のHPにもそのニュースが掲載されており、事実だということが分かります。今年の夏、両社の主力商品を詰め合わせたお中元ギフトを発売するそうです。軽井沢ブルワリーはHPで200万Lの製造規模としていますが、提携に合わせて500万Lまで拡張する予定。

遂にこの時が来ました。やはり2015年は布石でしかなかったのです。2016年は戦国時代突入ということが決定的になりました。この業務提携で何が起こるか、どういう流れになるかをCRAFT DRINKSなりに予想してみます。

①大手自身による「脱コモディティ化」の一環
これは大きな転換で、百貨店のカタログに載ったりして大きく認知を上げることになります。買う人が飲む人ではないということ、つまり一度の購入で必ず二人以上がビールに接するというのも認知向上に一役買うと思います。安っぽい印象ではなく、高級感のある贈り物に適したものというイメージを定着させる意図もあるでしょう。大手自身による「脱コモディティ化」の一環だと考えます。

②家庭用市場において缶が最重要という証明
ビールギフトは瓶ではなく、缶の詰め合わせで構成されるのが通常です。元々缶ビールの製造が出来る醸造所が提携先に選ばれたと思われます。今後缶をデフォルトとして家庭用市場に展開していくと予想されます。当然販売のボリュームがあるコンビニ、スーパーの棚を奪いにかかるわけです。

③キリン、アサヒが提携したことにより、他2社もその流れに乗ってどこかと提携
キリンはヤッホーブルーイングとすでに提携しています。今回アサヒビールが提携を開始し、他の2社も何かしら手を打たねばなりません。提携を模索するのであればタンクがたくさんあって、缶が製造できるところが当然候補に上がるでしょう。そうでなければ自社で別の子会社を興し、新規ブランドの立ち上げを行うかも知れません。

2015年にPOSや自社通販などでデータを蓄積し、分析したのでしょう。遂にギフト進出です。スーパー、コンビニという「日用品」レンジに加え、「ギフト」レンジも。ということは、次は「業務用」???こんな情報もありますし・・・その後の展開については他2社の動向を見てから考えたいと思います。要チェックです。

「脱コモディティ化」については以前こちらに書きました。→「ビールの物流 コモディティとしてのビール」