beerではなくて、cerveza(セルヴェサ)の話

wikipediaの「ネイティブスピーカーの数が多い言語の一覧」という記事を先日読みました。世界には数千もの言語が存在しているそうですが、一億人以上が話している言語は11種類。日本語は9位で、世界的に見てかなり多いほうです。

クラフトビールはcraft beerであり、アメリカ発で始まりました。イギリスも含め、今もやはり英語圏が中心です。しかし、ここ日本もそうですが、美味しいビールを求める声は世界中に広がりを見せています。英語圏ではないヨーロッパやアジア、近年は南米でもそのような流れが強く見られます。craft beerという概念が別の言語にも広がってきているわけです。

他の言語でのビールを挙げてみます。多くが「ビ」もしくは「ピ」の音で始まるというのも面白いなぁと思います。同じルーツから派生したのかもしれません。こういう点にはとても惹かれます。

中国語 啤酒 ピーチョウ
ヒンディー語 लेजर   ビヤ
フランス語 biere ビエール
ドイツ語 bier ビール
スペイン語 cerveza セルヴェサ
ポルトガル語 cerveja セルヴェジャ
オランダ語 bier ビール
イタリア語 birra ビッラ
トルコ語 bira ビラ
アラビア語 bira ビラ
ロシア語 pivo ピーヴォ

クラフトビールの文脈で言うと、私が個人的に注目しているのは「スペイン語」です。理由はいくつかあります。4億人以上が話しているというボリュームが第一点。第二にスペイン語はスペインだけでなく、南米など複数の国で使われているという物理的な広さ。そして、アメリカの中にスペイン語コミュニティー、ヒスパニック系コミュニティーがすでに多数あるということを挙げたいと思います。

カリフォルニアあたりでは既にラテンアメリカ系の人の醸造所も多数あるそうです。”craft beer”ではなく”craft cerveza”などと言われて、無視できないほどの存在感があります。クラフトビールシーンのど真ん中であるアメリカでスペイン語系ビールが今後どんどん増えてくるでしょう。面白くなりそうな気がしてなりません。(例えばこちらをご覧になってください。“MEET THE LATINOS DRIVING L.A.’S CRAFT BEER REVOLUTION”

非英語圏のクラフトビール、特にcerveza(セルヴェサ)がこれから絶対に面白い。要チェックです。