Viron丸の内店でVal de Ranceのドラフトシードルが常設になりました

最近明るいニュースがあまりなくて気持ちが落ち込むことも多いのですが、一つ嬉しいことがありました。

ご縁があってキーケグ詰めのシードルを導入するお手伝いをさせて頂き、フランス・ブルターニュのシードル、Val de Ranceの樽生がViron丸の内店にて常設となりました。最高のバゲットで美味しいお料理を食べながらシードルなんて最高過ぎますね。

Viron(ヴィロン)のことをご存じない方もいらっしゃると思うのでご紹介しておきましょう。ヴィロンは美味しいバゲットと言えば必ずその名が挙がるブーランジェリー(パン屋)です。製粉会社であるヴィロン社製の小麦粉、ゲランドの塩とコントレックスを使って作られるフラッグシップのレトロドールというバゲットはフランス人も絶賛の逸品。外はカリッと中はむちっとした食感で、香り豊か。もう10年以上前いになりますが、初めて伺った時にエシレバターをつけて食べた時の感動は忘れません。

ブーランジェリーとしても有名ですが、併設されているブラッスリー(レストラン)のお料理も非常に美味しいです。ミシュランのビブグルマンにも選ばれたことがあり、現在も食べログtop5000にノミネートされています。東京駅丸の内口からすぐですし、肩肘張らずにフランチを食べたい時は是非ご利用ください。現在朝9時からモーニングも提供しています。

フランス料理、ワインはすでに日本に定着していると思いますが、シードルはまだそこまでではありません。しかし、ここ数年メディアでシードルが取り上げられることも多くなりました。若者のアルコール離れはいまや日本だけでなく世界的な傾向ですが、食のライト化・健康志向の潮流にも乗って「プリン体ゼロ」・「グルテンフリー」・「低アルコール・低カロリー」というシードルの特徴が少しずつ認知されてきたように思います。

シードルはワインに比べると度数も半分です。その低い度数にもかかわらず、りんご由来の酸味、渋みがあって奥行ある味になっているので食事と合わせる楽しみもありますね。ブルターニュ名物のそば粉のガレットは鉄板だと思いますが、上記instagramのコメントでも触れられているようにブリー・ド・モーなど白カビチーズにもよく合います。また、適度な発泡感も食欲を促進してくれます。シードルは飲んで美味しい、合わせて楽しいという素敵なお酒だなぁと思うのです。フランス料理という文脈のペアリングとしてシードルは高い汎用性があります。ご縁があってそれを極めて高いレベルで体験出来るヴィロンさんにお取り扱い頂くことになったことをとても嬉しく思います。

アメリカのクラフトビールカルチャーを受けてアメリカ北部やカナダでハードサイダーが人気を博しています。今では多数日本にも輸入されるようになりましたが、これら現代的なサイダーは欧州のクラシックなものがその文脈の前提にあります。その一つとしてフランス・ブルターニュのものは是非召し上がって頂きたいと思うのです。ハードサイダーのような派手さはありませんが、しみじみ良いなぁと感じて頂けるのではないかと思います。

これまでフランス産のドラフトシードルは日本で全然出回っていませんでしたが、昨年からVal de Ranceのものが輸入されるようになりました。味わいも抜群ですし、キーケグに充填されているので接続後4週間はご利用頂けます。ボトルを開けるよりもサーバーから注ぐ方が効率もよく、提供スピードも上がります。また、量り売りの形になるのでグラス、カラフェでも対応可能。ひとくち試飲して頂くにも便利だと思います。お食事、そしてそのペアリングに力を入れていらっしゃる飲食店の方は是非ご検討くださいませ。スペック等はCRAFT DRINKS SHOPにログイン後トップページでご確認くださいませ。

キーケグって何だろう?と思われた方は【プロ向け】キーケグ大解説をご覧ください。